「便秘」不妊治療の成功率が高い鍼灸サロン 恵比寿meilong mana

こんにちは。meilongの石川です。

本日は便秘に用いることの多い漢方薬を本日は教えます!!

 便秘に対する漢方薬の使い分け

高齢者の便秘にお勧め!【 麻子仁丸】 これは私も劇的に効きました!!

腸管や便の潤いが失われて起こる乾燥傾向の便秘、特にコロコロした兎糞状の便の場合によい適応だといわれています。ただし、麻子仁丸には大黄(だいおう)が含まれるので、レスキュー用の薬剤といえます。

 大黄以外に、麻子仁(ましにん)や杏仁(きょうにん)という油成分に富んだ生薬が配合されているので、オイリーな成分で便をコーティングすることで潤して排泄するイメージです。高齢者の頑固な便秘や、パーキンソン病で高度の便秘を有するケースなどで使うと、「ツルッと便が出た」と喜ばれることが多いです。

 麻子仁丸には他に、芍薬(しゃくやく)や厚朴(こうぼく)など、腹痛や腹部膨満感を和らげる生薬も含まれているため、そういった症状を伴う便秘の患者さんにも効果的です。

 レスキュー用ということは、麻子仁丸には即効性があります。

センノシドやピコスルファートなどと同じような使い方、作用を期待すればよいと思います。これらの薬剤を使っても便秘が続いていた高齢患者さんで、麻子仁丸を服用するようになってから症状が改善することもよくあります。

 潤腸湯は麻子仁丸と似ていますがどう使い分ければよいのか。。。

潤腸湯も、麻子仁丸と同じように腸を潤す成分を含む漢方薬です。潤腸湯の方が麻子仁丸よりも腸を潤す作用は強いのですが、潤腸湯は黄芩(おうごん)を含むことから、肝障害、間質性肺炎といった副作用に注意する必要が生じます。一方で、麻子仁丸は黄芩を含まず、さらに偽アルドステロン症の原因となる甘草(かんぞう)も含有しません。潤腸湯と比べて副作用をそこまで気にしなくてよいので、便秘に対して用いやすい漢方薬といえます。

便秘の代表的漢方薬、大黄甘草湯はどんなときに使うべき?

 便秘に使われる代表的な漢方薬としては、大黄甘草湯があります。大黄甘草湯に含まれるのは大黄と甘草のみです。大黄も甘草も副作用に気を付けないといけない生薬ではありますが、短期間の投与にとどめるならば、含まれる生薬が少ない分、大黄甘草湯は扱いやすいように思います。

便秘に使われる漢方薬として大黄甘草湯は有名ですが、下剤としての作用はそこまで強くありません。腹部膨満感があったり、頑固な便秘だったら、麻子仁丸を使った方がいいでしょう。

体質や症状に合わせて漢方薬を選ぶ視点が重要です。

 甘草は大黄の強い働きを調和する作用があるので、センノシドなどで腹痛を起こす患者さんでも、大黄甘草湯だったら飲める場合もあり、「おなかに優しい下剤」といえます。さらに、大黄甘草湯には錠剤があるのです。他の漢方薬を飲んでいる方や、漢方薬を嫌がる方にも、錠剤の方が受け入れてもらいやすいので、私はそういったケースで、センノシドよりも少し軽めのレスキュー用の下剤という位置付けで、大黄甘草湯の錠剤を処方することが多いです。

 そういえば、麻子仁丸は“丸”なのに、丸薬ではないですね。。。

 漢方薬の本来の剤形としては、「湯」「散」「丸」の3つがあります。「湯」は生薬を煎じたスープ状のもので、「散」は生薬を粉末状にしたもの、「丸」は粉末状の生薬に蜂蜜などを加えて丸く固めたものです。現在、一般的に用いられているエキス製剤は煎じ薬を顆粒にし、お湯に溶いて飲むことを前提としているため本来は「湯」ということになります。「散」や「丸」の漢方薬を「湯」として用いる場合、正確には「~散料」「~丸料」と言うべきなのですが、省略して「麻子仁丸」などのままになっているわけです。

きゃしゃな子どもの便秘には小建中湯

 高齢者以外では、子どもの便秘も多いと思いますが、小児の便秘にお勧めの漢方薬は?

子どもには、「大」ではなく小建中湯をよく用います。小学校低学年ぐらいまでのきゃしゃなお子さんで、酸化マグネシウムで下痢をしたり、腹痛が起こるようなケースがよい適応です。芍薬と膠飴(こうい)が含まれるので、腹痛を緩和しつつ、お通じを軽く促すような作用を有します。膠飴のおかげで甘みがあり、子どもでも飲みやすい漢方薬です。

 「きゃしゃな子」ということは、元気満々の子どもは適応にならない?

小建中湯は、腹部の診察で、“ベニヤ板のような”薄い腹直筋がピーンと張っている子どもが適応になります。おなかががっちりしていたり、体格がしっかりしているような子どもは、小建中湯の適応ではありません。

起立性調節障害のあるような子の便秘に用いるイメージ?

起立性調節障害と過敏性腸症候群(IBS)を合併している小児も多いので、腹痛を伴う場合は小建中湯で治療することもあります。添付文書上、「効能又は効果」として記載があるのは「腹痛」ですが、小建中湯だけで排便コントロールがうまくいくケースもあるようです。

小建中湯は、コントロール用の位置付です。

大黄が含まれないので、コントロール用です。

小建中湯が適応とならないような子どもには何を使えば?

吉腹部膨満感や便秘があれば、桂枝加芍薬湯もしくは桂枝加芍薬大黄湯を使うといいかもしれません。小建中湯から膠飴を除いたものが桂枝加芍薬湯で、これは便秘と下痢を繰り返すIBSに対してよく使われます。桂枝加芍薬湯は腹痛や腹部膨満感が使用目標となりますが、腸管の異常緊張を緩和させることで、便秘が改善することもあります。センノシドなどで腹痛を来すケースでは、代わりに桂枝加芍薬湯を用いるとよいといわれていますし、併用するのもよいかもしれません。

便秘に使う主な建中湯類に含まれる生薬

 

小児ではなく、成人に関する話ですが、大建中湯を使っても腹痛や腹部膨満感が残る場合には、大建中湯と桂枝加芍薬湯を併用します。この併用は、昭和の漢方医学の大家である大塚敬節先生が考案された処方で、「中建中湯」と呼ばれています。消化管の術後で腹部膨満感や腹痛が強い場合に有効とされており、腸管を温めながら腸管の蠕動運動を調整する漢方薬といえます。

 桂枝加芍薬湯に大黄が加わったものが桂枝加芍薬大黄湯です。桂枝加芍薬大黄湯は麻子仁丸よりも少し優しい下剤だといえます。なお、桂枝加芍薬大黄湯には大黄が含まれるので、レスキュー用の薬剤です。普段は大建中湯、便秘時に桂枝加芍薬大黄湯を追加するという治療もありです。大建中湯と桂枝加芍薬大黄湯を両方服用する場合は、中建中湯+大黄を飲んでいることになります。

妊婦の便秘で避けるべき漢方薬は?

漢方薬は妊婦さんにも使いやすいことが強みの一つだと感じていますが、妊婦さんの便秘にお勧めの漢方薬や、逆に避けるべきものは?

大黄には子宮収縮作用があるとされ、流産や早産のリスクを高める可能性があるので、妊婦さんには投与を避けた方がいいでしょう。便秘に対して大黄を含む漢方薬を服用している患者さんが妊娠した場合、私は酸化マグネシウムにスイッチすることが多いです。

大建中湯は大黄を含まないから、妊婦さんに使用しても大丈夫?

東洋医学的におなかの中にいる胎児は「熱」と考えます。だから妊娠すると、大建中湯を含め、体を温める作用のある漢方薬が合わなくなるケースが多いです。まれな例ですが、妊娠中でもおなかの冷えを訴える妊婦さんには体を温める漢方薬がよいかもしれません。

 妊娠中の便秘に対する漢方薬として、前述の桂枝加芍薬湯(大黄を含まない)が挙げられます。また、便秘が目標ではありませんが、妊婦さんは浮腫っぽくなることがあるので、昔から安胎薬として知られる当帰芍薬散もよく用います。

 授乳中の方に対して気を付けるべきものは?

 大黄には母乳移行性があるとされています。授乳婦が服用すると母乳を通じて作用を及ぼし、乳児が下痢をするかもしれません。でも、赤ちゃんは便秘の子も多いですよね。母親が便秘で大黄を含む漢方薬を処方したら、便秘気味の乳児の便秘まで解消したケースを経験したことがあります。

 便秘の授乳婦さんに対して、大黄を含む漢方薬を処方するか検討する際は、「お子さんは便秘気味か」を確認するといいかもしれません。

 他に 更年期障害などでホットフラッシュが強い女性の便秘に対して、レスキュー的に桃核承気湯(大黄を含む)を用いることがあります。こちらには酸化マグネシウムと類似する芒硝(ぼうしょう)が含まれているため、大建中湯とは異なり、熱を冷ます作用があります。センノシドと酸化マグネシウムを両方投与するようなイメージで、下剤としても強力です。桃核承気湯は、更年期症候群やホットフラッシュに頻用する加味逍遙散よりも、さらに熱がこもっている患者さんに使用するイメージです。

 便秘の程度が軽い場合は、大黄を含まない加味逍遙散でも症状が改善することがあります。これは加味逍遙散に含まれる山梔子(さんしし)に軽い瀉下作用があるためなのですが、数年単位で長期服用すると、山梔子は腸間膜静脈硬化症の原因となり得るので注意が必要です。

大黄を含む漢方薬にも耐性リスクがある?

、大黄にも耐性リスクはあります。しかし漢方薬の場合、大黄だけで排便を促すのではなく、様々な生薬を組み合わせて便を出そうとするので、西洋薬の刺激性下剤に比べると耐性は起こりにくいと思います。

「絶対に空腹時」とこだわる必要はないかもしれません。薬理学的に、食前も食後もあまり変わらないのではないかという意見もあります。ただし、添付文書上の服用タイミングは「食前又は食間」と書かれているものが大半ですから、飲み忘れてしまうリスクがあるようなら、食後の服用でも構わないです。

大建中湯と酸化マグネシウムを併用する場合にも、飲み忘れてしまいそうであれば、食後にまとめて飲んでもいいそう。

 飲まないよりは飲んでもらった方が、効果につながります。



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